この記事は2026年6月現在の情報をもとに書いています。
「定年後、夫婦でゆっくり海外旅行に行きたい。でも、どこへ行けばいいか迷っている」
「体力が若い頃と違う。疲れずに楽しめる旅先はある?」
60代は、時間と余裕がようやく揃い始める年代です。子育てが一段落し、仕事のプレッシャーからも解放されて、はじめて「ふたりの時間」を旅に使えるようになる。そんな転換点に立っている夫婦が、今もっとも海外旅行に出ている世代のひとつです。
この記事では、60代夫婦が疲れずに楽しめるおすすめの海外旅行先5選を、選定の根拠とともに紹介します。費用の目安・夫婦それぞれが楽しめるポイント・人気スポットと穴場・旅行会社選びまで、60代夫婦の目線で解説します。
今回の5選はどうやって選んだか——選定根拠
「なんとなくおすすめ」ではなく、データと現場の実態をもとに選びました。
旅行情報メディア「たびこふれ」が2025年12月に実施した調査(60代以上の男女550名対象)では、「旅行先として一番行ってみたい国」の1位がスイス、2位イタリア、3位ハワイという結果でした。一方、実際の旅行実績(主要旅行会社の予約データ)では台湾・韓国・ハワイ・東南アジアが上位に入ります。「行きたい憧れ」と「実際に行かれる行き先」の両方を踏まえ、さらに「夫婦ふたりで楽しめるか」「体力的に無理がないか」「費用対満足度が高いか」の3軸で以下の5か所を選びました。
| 行き先 | フライト | 費用目安(ツアー・2人) | 難易度 | 夫婦の相性 |
|---|---|---|---|---|
| ① 台湾(台北) | 約3〜4時間 | 20〜35万円 | ★☆☆ | ◎(食・文化・街歩き) |
| ② ハワイ(ホノルル) | 約7〜8時間 | 35〜60万円 | ★☆☆ | ◎(リゾート・グルメ・買い物) |
| ③ ベトナム(ダナン・ホイアン) | 約5〜6時間 | 25〜45万円 | ★★☆ | ○(世界遺産・ビーチ・食) |
| ④ スイス | 約14〜15時間 | 70〜120万円 | ★★★ | ◎(絶景・鉄道・夫婦で感動) |
| ⑤ イタリア(ローマ・フィレンツェ) | 約13〜15時間 | 55〜100万円 | ★★☆ | ◎(歴史・食・美術) |
① 台湾(台北)——「また来たい」と思わせる最初の行き先
実際の旅行実績でシニアに最も選ばれているのが台湾です。フライト3〜4時間・時差1時間・日本語が通じる場面が多い・食事が口に合うという条件が60代夫婦に揃いすぎています。「はじめての海外旅行」「久しぶりの海外」どちらにも迷わずすすめられる行き先です。
夫婦それぞれが楽しめるポイント
- 夫が楽しめる:故宮博物院(世界4大博物館のひとつ・中国王朝5000年の名宝)、中正紀念堂、忠烈祠の衛兵交代式
- 妻が楽しめる:迪化街のレトロ雑貨街・布問屋、士林夜市や寧夏夜市のグルメ食べ歩き、永康街のスイーツ
- ふたりで:九份の夕暮れと提灯の灯り、温泉(北投温泉・烏来温泉)
知る人ぞ知る穴場スポット
陽明山国家公園は台北市内から路線バスで約40〜60分の都市型国立公園。春の桜・ツツジ、秋の紅葉と四季それぞれに表情が変わります。ハイキングコースも複数あり、比較的なだらかなコースを選べば60代夫婦でも無理なく楽しめます。観光客が少なくゆったりしていて、九份や夜市に疲れた日の「緑の休日」として最適です。
四四南村(スースーナンツン)も穴場のひとつ。台北の信義エリアに残るかつての軍人家族宿舎をリノベーションした複合施設で、台湾雑貨・カフェ・週末マーケットが楽しめます。台北101のすぐ隣にあるのに観光客が少なく、地元の空気感を静かに味わえます。
ここだけの小ネタ
台湾の屋台グルメ「臭豆腐」は発酵させた豆腐を揚げたもので、強烈なにおいで有名ですが、食べると意外にくせになる味。「食べた」という体験談が旅の土産話の定番になります。「鼻をつまんで食べてみた」と話すだけで場が盛り上がります。
また台湾では「台湾鉄道(台鐵)」のお弁当(排骨便當・パイグービェンダン)が名物。駅のホームや駅構内の売店で売っており、値段は日本円で200〜300円程度。60年以上変わらない味が地元でも愛されています。
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→ シニアに人気の台湾5日間モデルコース|体力温存・バリアフリー・日本語OK【2026年版】
② ハワイ(ホノルル)——「何もしない贅沢」ができる唯一の場所
「ハワイはもう何度も行った」という方も多いかもしれません。でも60代になってから行くハワイは、若い頃とは別の旅になります。観光を詰め込まず、ふたりでビーチを歩いてゆっくりコーヒーを飲む——その「何もしない時間の豊かさ」に気づけるのが、60代でのハワイの真髄です。
夫婦それぞれが楽しめるポイント
- 夫が楽しめる:真珠湾(アリゾナ記念館)、マウイ島のハレアカラ山頂からの日の出(要事前予約)
- 妻が楽しめる:アラモアナショッピングセンター(350以上のショップ)、カカアコのウォールアート街(ローカルアートの屋外展示)
- ふたりで:ダイヤモンドヘッド早朝ウォーク(頂上から見るワイキキの朝景色)、カイルア・ビーチでのんびり半日
知る人ぞ知る穴場スポット
カイルア・ビーチはワイキキから車で約45分、オバマ元大統領も滞在先に選ぶ静かな住宅街のビーチです。ワイキキに比べてはるかに人が少なく、白砂と透明な海は「本当のハワイ」と評されます。レンタカーかツアーバスで行くのが一般的ですが、ハーフデイツアーに参加すれば個人での手配不要です。
60代夫婦だけが知るシニア割引の話
ハワイは実はシニア割引が充実している旅行先です。ドン・キホーテ(ハワイ)では毎日午前6〜7時の間、60歳以上はシニア割引タイムがあります。また、ワイキキトロリーの4日・7日乗り放題パスは65歳以上を対象に15%割引(コード:htj-2026)。老舗ホテルのなかにも60歳以上向けのシニア割引レートを設定しているところがあります。これらは現地の日本語観光情報誌(ターゲットやアロハストリートなど)にも掲載されているので、到着したら空港でチェックしてみてください。
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③ ベトナム(ダナン・ホイアン)——ビーチと世界遺産をひとつの旅で
60代夫婦の「次の旅先」として急速に支持を集めているのがダナン・ホイアンです。直行便で約5〜6時間、高級ビーチリゾートと世界遺産の古都をセットで楽しめるコスパの高さが魅力。「ビーチでのんびり」したい夫と「街歩き・歴史」が好きな妻、どちらの希望も叶えやすい行き先です。
ダナンとホイアン、それぞれの顔
ダナンは白砂のビーチ沿いに高級リゾートが建ち並ぶ現代的なリゾートシティ。空港から街まで車でわずか20分というアクセスの良さも特徴です。北部の山の上にある「バーナーヒルズ」には、両手で橋を支える「ゴールデンブリッジ」があり、まるで空に浮いているような絶景写真が撮れます。
ホイアンはダナンから車で約30分。16〜17世紀に日本人町・中国人町が栄えた古都で、世界遺産の旧市街に木造家屋が並びます。夜になると無数のランタンに灯りがともり、昼間とはまったく別の顔になります。毎月満月の夜(旧暦14〜16日)は「ランタン祭り」として電灯を消してランタンのみで旧市街が照らされ、幻想的な雰囲気になります。この日に合わせて旅程を組む夫婦も少なくありません。
ここだけの小ネタ
ホイアンには「日本橋(来遠橋)」があります。17世紀初頭に日本人商人によって架けられたとされる橋で、ベトナムの旧10万ドン紙幣(現在は使われていませんが)にも描かれています。「江戸時代の日本人がここに橋を架けた」という事実を目の前にするのは不思議な感慨があります。
またホイアンはオーダーメイドの洋服・靴が格安で作れることでも有名です。旧市街にはテーラーが軒を連ね、布地を選んで採寸すれば翌日か翌々日には仕上がります。記念の一着を夫婦でそれぞれ作るのも旅の楽しみのひとつです。
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④ スイス——60代以上が「行きたい国1位」に選んだ理由
冒頭でご紹介した調査(60代以上550名・2025年12月)で、行きたい国の1位に選ばれたのがスイスです。「死ぬまでに一度はアルプスを見たい」という夢は、60代になってようやく実現できる夢でもあります。費用はかかりますが、それに見合う感動があると多くの夫婦が語ります。
夫婦それぞれが楽しめるポイント
- 夫が楽しめる:ユングフラウヨッホ(標高3,571mの展望台・ヨーロッパ最高地点の鉄道駅)、グレッシャー・エクスプレス(マッターホルンとサンモリッツを結ぶ絶景列車・約8時間)
- 妻が楽しめる:ルツェルン旧市街の花橋と時計台、チョコレート・時計のショッピング、ベルンのアーケード街(世界遺産の旧市街)
- ふたりで:グリンデルワルトの高原散歩(アイガー北壁を正面に見ながら)、湖畔の小さな村での昼食
知る人ぞ知る穴場スポット
ラヴォー地区のぶどう畑(ユネスコ世界遺産)は、レマン湖畔に段々畑のように広がる約800ヘクタールのぶどう畑です。有名観光地ですが日本人観光客は少なく、小さな村の間を歩く「ぶどう畑トレイル」は平坦な部分が多く60代夫婦でも歩きやすいです。秋(9〜10月)の収穫期には地元のワインの試飲もでき、湖と山と畑が一望できる光景は格別です。
ムルテン(モラ)は中世の城壁がほぼ完全な形で残る小さな街で、城壁の上を1周(約30分)歩くことができます。「スイスのなかで最も保存状態が良い中世の街」と評され、観光地化されすぎていないのが魅力。ベルンから列車で約30分というアクセスの良さも◎。
スイス旅行で知っておきたいこと
ベストシーズンは6月中旬〜9月。ユングフラウへの登山鉄道は6月から本格稼働し、アルプスの高山植物が咲き乱れます。冬(12〜3月)は雪景色も美しいですが、山岳鉄道の一部が運休するためシニア旅行には夏〜秋がおすすめです。スイスは物価が高く、ランチ1食で3,000〜5,000円が相場。ツアーで食事を含めた形にしておくと予算管理が楽です。
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⑤ イタリア(ローマ・フィレンツェ)——「記念日旅行」の最高峰
定年退職記念・結婚記念日・還暦祝い——「ふたりの節目を特別な旅で祝いたい」という60代夫婦の気持ちに、イタリアは最も応えてくれる行き先のひとつです。先述の調査でも行きたい国2位に入り、「いつか行きたい」が「今こそ行く」に変わるタイミングが60代です。
夫婦それぞれが楽しめるポイント
- 夫が楽しめる:コロッセオ(古代ローマ最大の円形闘技場・約2,000年前の建築)、ポンペイ遺跡(ヴェスヴィオ火山噴火で埋もれた古代都市)
- 妻が楽しめる:フィレンツェのウフィツィ美術館(ボッティチェリ「ヴィーナスの誕生」原画)、カラヴァッジョのトレビの泉でコイン投げ、ミラノのドゥオーモのステンドグラス
- ふたりで:トスカーナの丘陵地帯ドライブ(糸杉並木と中世の村)、地元のオステリアでゆっくりとる夕食
知る人ぞ知る穴場スポット
ローマ在住の日本人の間で知られるアヴェンティーノの丘の「鍵穴」は、マルタ騎士団の館の門にある小さな鍵穴から覗くと、サン・ピエトロ大聖堂のドームがちょうどトンネルの奥に額縁のようにきれいに収まって見えるスポットです。ガイドブックにも載っていますが、実際に訪れる観光客は少なく、ローマにいながら「隠れた絶景」を独り占めできます。入場料不要。
フィレンツェならミケランジェロ広場が夕暮れ時の穴場。丘の上から旧市街とアルノ川を一望できる展望広場で、黄昏どきには街全体がオレンジ色に染まります。観光客もいますが喧騒のウフィツィ美術館と違い静かで、夫婦でゆっくり腰を下ろして景色を眺められます。
ここだけの小ネタ
コロッセオは現在(2026年時点)、オリジナルの闘技場の床面(アリーナフロア)が復元中のプロジェクトが進行中です。完成すればかつての剣闘士と同じ視点から観客席を見上げることができるようになります。将来的に観光体験が大きく変わるため、「今のコロッセオ」を見るのも歴史の一場面と言えます。チケットは公式サイト(ticketing.colosseo.it)からの事前予約必須です。
→ コロッセオの公式サイト予約方法の詳細はこちら:コロッセオ公式サイト予約方法【2026年最新】
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60代夫婦が「疲れた」と後悔しないための旅程づくり
行き先を決めるのと同じくらい重要なのが旅程の作り方です。60代になると、若い頃には感じなかった「翌日に疲れが残る」ことが起きます。特に海外旅行では時差・長時間フライト・不慣れな移動が重なるため、計画の段階で「疲れをデザインする」意識が必要です。
60代夫婦の旅程づくり5か条
- 到着日は観光ゼロが正解:長距離フライト後の当日は移動と夕食だけにとどめる。「もったいない」と感じるが、翌日以降の体調が違います
- 1日の観光は午前か午後どちらか:「午前に観光、午後は自由」のパターンが60代には最も合っています。午後のカフェタイムや買い物が体力回復になります
- 連泊型を選ぶ:毎日ホテルが変わる周遊型は荷物の移動と精神的疲労が蓄積します。「同じホテルに3泊」するだけで旅の快適度が上がります
- 直行便を優先する:乗継便は時間の節約になるように見えて、空港での移動・待機・荷物ピックアップが加わり体力消耗が大きいです。直行便に数万円を追加する価値は十分あります
- 「休む日」を1日入れる:5泊以上の旅なら、観光ゼロの「休む日」を意図的に入れましょう。ホテルのプールで過ごす、近所の市場を散歩する——それが旅の一部になります
詳しくはこちらの記事でも解説しています:60代の海外旅行は疲れる?シニア世代におすすめの対策一覧
60代夫婦が旅行会社を選ぶときのコツ
60代夫婦の海外旅行には、添乗員同行ツアーが基本的にはベストです。「英語ができる」「個人手配に慣れている」夫婦以外は、荷物の手配・体調不良時のサポート・現地情報の確認が全てツアーに含まれる安心感は価格以上の価値があります。
| こんな夫婦に | おすすめの旅行会社 |
|---|---|
| ゆったりペースで同世代と旅したい | クラブツーリズム(60歳以上限定ツアーが豊富) |
| ヨーロッパをビジネスクラスで | 阪急交通社(ビジネスクラスツアーが業界最多クラス) |
| 台湾・ハワイをコスパ良く | HIS(アジア・ハワイのパッケージが豊富) |
| 世界遺産・美術館をじっくり解説付きで | 日本旅行(添乗員同行・ヨーロッパに強い) |
旅行会社の詳しい比較はこちら:シニア向け海外旅行会社おすすめ比較【2026年版】
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旅行前に必ず確認しておきたいこと
海外旅行保険は必ず加入する
60代以降は海外での急な体調変化が心配です。アメリカでの救急搬送は100万円以上、ヨーロッパの入院も数百万円になることがあります。クレジットカードの付帯保険だけでは補償が不十分なケースが多いため、別途加入が基本です。
→ 海外旅行保険の選び方【2026年最新】70代・80代・持病ありでも入れる保険を比較
夫婦で「行くことを決めてから準備する」順番を守る
旅行の準備をしていると「ビザは?」「ホテルは?」「保険は?」と心配が増えて、結局「やっぱりやめようか」となることがあります。特に60代になると慎重になりがちです。
コツは「まず旅行会社のパンフレットを眺める→気に入ったツアーを仮予約する→そこから準備を逆算する」という順番です。ツアーを申し込めば、会社から準備チェックリストが届き、保険の案内もあります。「何を準備すればいいかわからない」という入口の壁が取り払われます。
まとめ
| 行き先 | こんな夫婦に最適 |
|---|---|
| 台湾(台北) | 初めての海外・コスパ重視・食に興味がある |
| ハワイ(ホノルル) | リゾートでのんびりしたい・買い物好きの妻がいる |
| ベトナム(ダナン・ホイアン) | ビーチ+世界遺産を両方楽しみたい・次のアジアを開拓したい |
| スイス | 「死ぬまでにアルプスを見たい」・定年退職記念の特別旅行 |
| イタリア | 結婚記念日・還暦祝い・歴史と食と美術を深く楽しみたい |
60代の旅は、「どれだけ多くの場所を回ったか」ではなく、「ふたりでどれだけ豊かな時間を過ごしたか」で決まります。無理をせず、疲れを翌日に持ち越さず、旅先の空気を夫婦でゆっくり吸い込む——それが60代の海外旅行の理想形です。
まずはクラブツーリズムのサイトで「60歳以上限定」「ゆったり旅」のキーワードで検索してみるところから始めてみてください。
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