初めての海外旅行では「スマホがちゃんと使えるか不安…」という声をよく聞きます。
特に高齢の方やスマホ操作が苦手な方にとって、海外でのスマホ利用はハードルが高く感じられるかもしれません。
でも大丈夫!出発前に必要な設定をしておけば、海外でもスマホはしっかり使えます。
この記事では、初心者の方でもわかるようにやさしく解説しながら、「海外用スマホ設定チェックリスト」をご紹介します。
1. 海外ローミングの設定を確認する(例付きでわかりやすく解説)
スマホが海外で使えるかどうかは、「海外ローミング」がオンになっているかどうかで決まります。
これは、海外の通信会社の電波を一時的に借りて日本のスマホを使えるようにする仕組みです。
● 具体例①:docomoを使っている場合
docomoのスマホは、基本的に**「世界そのままギガ」**などのサービスにより、海外でも日本と同じようにスマホを使うことができます。ただし、設定がオフになっていると電波を拾いません。
確認方法:
設定 → モバイル通信 → 通信のオプション → 「データローミング」をオンにする
注意点:
海外に着く前に設定しておかないと、現地でインターネットに繋がらず、トラブルになりやすいです。
● 具体例②:楽天モバイルの場合
楽天モバイルは海外対応が進んでおり、一部の国ではそのまま使える仕様になっています(2GBまで無料などの制限あり)。
やること:
楽天モバイルアプリ → 海外ローミング設定を確認 → 対象国かどうかを事前にチェック
注意点:
ローミングがオフのままだと、現地の電波を拾わず、「圏外」になります。
● 格安SIMを使っている場合の落とし穴
mineo・UQモバイル・IIJmioなどの格安SIMは、そもそも海外ローミングに対応していない場合があります。
例:
mineoは音声通話はできるが、データ通信は海外非対応。つまりネットが使えない可能性あり。
対策:
海外Wi-Fiをレンタルするか、現地SIM/eSIMを検討する必要があります。
● まとめチェック
- 「データローミング」がオンになっているか?
- 自分のキャリアは海外対応しているか?
- 渡航先の国が対象国かを公式サイトで確認済みか?
このように、出発前のちょっとした確認で、現地での通信トラブルは防げます。
心配な方は、スマホを持って携帯ショップで「海外で使えるようにしたい」と伝えると、無料で設定してくれますよ。
2. 海外用のパケット料金・プランを確認する(キャリア別の具体例付き)
海外でスマホを使う場合、最も多いトラブルのひとつが「高額請求」です。
これは、パケット通信(インターネット)の使いすぎが主な原因。
必ず、出発前に自分のキャリアの「海外利用プラン」「パケット料金」を確認しておきましょう。
● 例①:docomoの「パケットパック海外オプション」
- 料金:24時間980円〜(国によって変動あり)
- データ量:日本の契約データ容量をそのまま海外で使える
- 特徴:使いたい時だけアプリでオンにする「利用開始」ボタン方式なので、自動で課金されないのが安心
注意点:
使わないのに設定だけオンにすると、うっかりスタートしてしまう可能性あり。
事前に「My docomo」アプリで対象国・料金を確認しましょう。
● 例②:auの「世界データ定額」
- 料金:24時間あたり490円〜(対象国数に応じて)
- データ量:日本で契約しているギガをそのまま使える
- 開始方法:渡航後にアプリで「利用開始」をタップ
メリット:
日本で余っているデータ容量があるなら、追加料金なしで使える日もある
(例:月に10GB契約していてまだ8GB余っていれば、海外でもその範囲内で使用可能)
注意点:
アプリで「開始」しなければデータ通信できない(=繋がらない)
● 例③:楽天モバイルの「海外ローミング」
- 料金:2GBまで無料(月額の基本料金に含まれる)
- 対応国:66カ国以上(アメリカ、ハワイ、台湾など対応国多数)
- 追加料金:2GB超過後は1GBあたり500円
注意点:
楽天回線エリア外では速度が著しく遅くなることがあるため、長期旅行には不向き。
また、無料分を超えると自動で追加課金されるため、データ使用量の管理が必須。
● 格安SIMのケース:mineo、IIJmioなど
多くの格安SIM(MVNO)は海外データ通信に非対応です。
例:
mineo → 音声通話は可能だが、海外でのデータ通信(インターネット接続)は基本不可
IIJmio → 一部のプランでeSIMなら対応可能だが、事前申請や設定が必要
対策:
・現地のフリーWi-Fiを活用する
・海外用Wi-Fiレンタル
・渡航先で使えるeSIMサービス(例:Airalo、Ubigi)を検討する
● 料金比較の簡易表(2025年4月現在)
キャリア | 料金(目安) | データ量 | 注意点 |
---|---|---|---|
docomo | 980円〜/24時間 | 日本の契約容量内 | アプリで開始が必要 |
au | 490円〜/24時間 | 同上 | アプリ操作必須 |
楽天モバイル | 2GBまで無料 | 以降1GB=500円 | 無料枠超過に注意 |
格安SIM | 利用不可が多い | – | Wi-Fi or eSIM必須 |
● チェックリスト
- 自分のスマホは海外利用プランがあるか?
- 出発前にアプリで対象国と料金を確認したか?
- 無料プランに制限はないか?(例:2GBまで)
- 万が一の高額請求に備えて、使用制限や通知設定をしたか?
海外でのスマホ利用を安心・安全にするためには、「料金」「容量」「開始方法」の3つの確認がポイントです。
使う予定がある場合は、アプリにログインして事前に準備しておくのが失敗しないコツです。
3. モバイルデータ通信を「オフ」にして、Wi-Fiで使う選択もアリ!
通信費を節約したい方は、スマホの「モバイルデータ通信」をオフにして、現地のWi-Fiだけで使う方法もあります。
- ホテルやカフェのWi-Fiを活用すれば、LINE・地図・翻訳アプリなどは普通に使えます。
- この場合、「機内モード+Wi-Fiオン」で使うのが安全。
やること:
設定アプリ → 「機内モード」をオン → その後「Wi-Fi」だけオンにする。
4. 事前に「Googleマップ」や「翻訳アプリ」をダウンロードしておく
海外で役立つ定番アプリは以下の通り:
- Googleマップ(オフライン地図を保存可能)
- Google翻訳(カメラで英語のメニューや看板を翻訳)
- LINE(家族との連絡用)
- SkypeやZoom(万が一のビデオ通話にも)
やること:
App Store/Google Playから必要なアプリをインストールしておく。
5. 万が一の「スマホ紛失・盗難」に備える設定も重要!
- iPhoneなら「iPhoneを探す」、Androidなら「デバイスを探す」をオンにしておきましょう。
- パスコード・顔認証・指紋認証などのロックを設定しておくと安心。
やること:
「設定」→「Apple ID」→「iPhoneを探す」→オン
または
「Google設定」→「セキュリティ」→「端末を探す」→オン
6. SIMロック解除 or 海外用SIM/eSIMも検討しよう(初心者でもできる!)
スマホを海外で自由に使いたいなら、「海外用SIM」や「eSIM」の利用がとても便利です。
ただし、日本で購入したスマホは「SIMロック」がかかっていることがあるので、まずはその確認が必要です。
● SIMロックとは?
以前の日本のスマホは、「docomoのSIMしか使えない」「auの回線専用」などの制限(SIMロック)がかかっているのが一般的でした。
しかし現在は、多くのスマホでSIMロック解除が可能になっています。
● SIMロック解除の確認方法と手順(例:docomo)
確認方法:
スマホの「設定」→「デバイス情報」→「SIMステータス」で確認可能
解除手順(docomoの場合):
- My docomoにログイン
- 「SIMロック解除手続き」から対象の端末を選択
- 手続き完了後、再起動すればロック解除済みに!
※条件:購入から100日以上経過している、など
注意点:
店舗で手続きすると3,300円の手数料がかかりますが、オンラインなら無料です。
● 海外SIMカードとは?
現地の通信会社が提供する「プリペイドSIM」のこと。
空港や街中のショップで購入し、スマホに挿すだけで使えます。
例:タイのAIS SIM2Fly(約500円〜/日)
・データ通信5GB、7日間有効
・空港で購入してすぐ使える
・設定不要、挿すだけでOK
注意点:
・SIMロックが解除されていないと使えない
・電話番号が現地のものに変わる
・LINEやSMSの認証が届かない場合もある
● eSIM(イーシム)とは?
物理的なSIMカードではなく、スマホ内にダウンロードして使える新しいタイプのSIMです。
iPhoneやPixelなど最新のスマホに対応。
メリット:
・日本のSIMをそのまま使いながら、海外用eSIMを追加できる
・事前にオンラインで購入・設定可能
・空港でSIMを探す必要なし!
● 海外用eSIMの具体例(初心者向け)
① Airalo(エアロロ)
- 対応国:190カ国以上
- 価格:5日1GBプラン → 約500円〜
- 支払い:クレジットカード、PayPal対応
- 設定方法:アプリからeSIMを購入 → QRコードで読み込み → すぐ使える
② Ubigi(ユービギ)
- 対応国:アジア・欧米など多数
- 特徴:日本語サポートあり、APN自動設定対応機種あり
- プラン例:1GB(30日間)=約990円〜
注意点:
・スマホがeSIM対応であることを事前に確認する(iPhone XR以降は対応)
・APN設定が必要な場合もあるので、購入前に説明書を確認
● どんな人に向いてる?
タイプ | おすすめの人 | 理由 |
---|---|---|
海外SIMカード | 現地でたっぷり使いたい人 | データ量多くて安い |
eSIM | 出発前に準備したい人 | 現地でSIMを探さず済む |
SIMロック解除 | 初めて海外SIMを使う人 | どちらを選ぶにも必須条件 |
● チェックリスト
- 自分のスマホはSIMロック解除済み?
- 海外SIMを使うなら、現地で買うか事前に準備する?
- eSIM対応端末かどうか確認済み?
- 利用国が対応しているか確認した?
SIMやeSIMの選択肢を知っておくと、海外旅行中のスマホ利用がグッと自由に、安く、安全になります。
「スマホが通じる安心感」は、海外旅行初心者・シニア旅行者にはとても心強い味方です。
チェックリストまとめ(印刷やメモに便利!)
- データローミングをオンにしたか
- 海外定額プランを確認したか
- 必要アプリをインストールしたか
- 機内モード・Wi-Fi接続の確認
- 紛失対策設定をオンにしたか
- SIMロック解除・海外SIMの検討
まとめ
海外でもスマホが使えれば、安心感はぐんとアップします。
事前に設定しておくだけで、不安やトラブルをグッと減らすことができます。
特にシニア世代やスマホ初心者の方は、家族やショップ店員さんに手伝ってもらいながら準備するのがおすすめです。
この記事があなたの楽しい海外旅行のお役に立てれば幸いです!